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2017-06-04

ジェットダイスケさん初の写真展「空蝉」で蝉を鑑賞してきました

2017年5月24日から6月3日まで、EIZOガレリア銀座にて開催されたジェットダイスケさんの写真展「空蝉」。前もって書いておくと、私は虫が大嫌いです。蝶さえ嫌いです。(リアルじゃない、モチーフとしての蝶は嫌いじゃない)

ジェットさんが写真展をやるときいてしばらくして、綺麗にプリントされた案内状をいただきました。
真っ暗な中に、蝉のぬけがらと、その上にかぶさって薄緑の蝉がいました。
黒が真っ黒で、蝉が輝いていて美しいと思いました。写真展は「蝉の写真だけ」と聞いて、他にどんな蝉を見れるんだろうと興味を持ちました。

私は普段写真を撮るとき、黒をちゃんと黒く撮りたいと思って撮っています。
結果が伴ってるのかどうかは別として。(笑)
ジェットさんの案内状の黒は漆黒でした。
そしてそこにいる蝉は、私が知っている蝉ではなかった。
写真展へは「虫を見に行く」という感覚ではありませんでした。ただワクワクしました。

開催初日、開場直後に行きました。
A全判という大きいサイズで展示されている蝉を観て、最初に目がいったのは大きな目とまつげです。蝉にまつげがあるなんて知らなかった。
大きな目にフサフサのまつげ。硬化する前の、透明がかっていてとても柔らかそうな羽根。
茶色く地味な殻から抜け出た様子は、「長年暗い場所で修行を積んできましたが、この度最大限におしゃれして世界にデビューしました!」というようなストーリーが浮かんで、フサフサまつげの蝉はとても可愛らしく、お姫様のようでした。
写っている蝉は全て、私が嫌っている「虫」とは思えず「この蝉は虫なんだよな」と改めて考えると違和感を感じます。でも「虫」なんですよね。でも変な感じ。

自分がそもそも大嫌いなものについて、全く逆の感想を持つって不思議です。
気づいたら私は蝉について色々疑問に思ったことをジェットさんに質問してました。

全てをゆっくり鑑賞して、しばらくしてからふと「蝉を照らしてるのは何の光なんだろう」と疑問を持ったけど、それ以外では機材のことや撮影方法などには一切考えが及ばなかったです。
写真を撮ってる人間としてそれはどうなんだという話なのかもしれませんが、それだけ蝉のことに意識が集中してしまったんだなと。

私はすっかり、蝉そのものを鑑賞してました。
蝉についての色々な発見を得てはしゃぎながら帰り、後から「虫大嫌いな人に、蝉の魅力をまじまじと鑑賞させる写真を撮るってすごいな」と思いました。

普段から自分の想いを言葉にするのがヘタな私なので、つたない感想ではありますが、素敵な機会を与えてくれたジェットさんに感謝を込めて。ありがとう。

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